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テキトー母さんでも子は育つ!<謙遜は美徳? 自己肯定感を育てるには>

2015.03.17

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テキトー母さんでも子は育つ!
<謙遜は美徳? 自己肯定感を育てるには>

立石美津子です。
子どもと一緒にお散歩していて
「可愛いお子様ですね!」と褒められたら、
あなたは何と答えますか?

「そんなことないですよー」でしょうか?
それとも、
「可愛くて仕方ないんですよー」でしょうか?

今日のテーマは、謙遜です。

 

■私は若作り!でも否定しない!

私は人からよく「年より若く見えますね」と言われます。
そんな時、決して否定しません。ちょっと己惚れています。
「キャー~嬉しいです。有難うございます!ちゃんとメンテナンスしていますから」とはっきり言います。
だって、嘘つくのは嫌だし、「褒めてくれた相手に悪いじゃん」と思うからです。

■粗品

さて、客人がやって来ました。「つまらないものですけど」って置いて行った手土産。
開けたら、なんと“虎屋の羊羹”「虎屋に悪いじゃないか!」

「粗品でございます」って客人が置いて行った箱開けたら
なんと“デメルのケーキ”「デメルに悪いじゃあないか!」と私は思います。

■スタイルいいですねえ 

「スタイルいいですね」と褒めたら「そんなことないんですよ~」
「そのバック素敵ですね」と言ったら「いえいえ、安物なんですよ」

「スレンダーでいられる秘訣を教えてください」「好きなもの食べて、良く寝ることくらいかな、エヘっ!」
「エヘッ、じゃねえだろ!何かいじくっているだろっ!」「必死にダイエットしているくせに!」と私は思います。

謙遜しているつもりでしょうが、肌を褒め、ボディを褒め、バックを褒めたのに否定される。
なんて相手に対して失礼な態度なんでしょうか!
「あたしに見る目がないってこと?」褒めた自分が否定されたように感じませんか?
なんで素直に「ありがとうございます」って言えないんでしょうか?

■子どもを粗品扱いする親

「お子さんはとっても良い子ですね」と先生から褒められて
「ありがとうございます」と言える親はどれくらいいるでしょうか?
1割? いや、もっと少ない。
日本には“謙遜の美徳”の文化が根強くあります。

「へりくだらないと図々しい、厚かましいヤツと思われる」「親馬鹿と思われたくない」と思うのでしょうか?
「本当は良い子」「子どものこと可愛くて仕方がない」凄く愛しているのに
「いいえ、家では我儘で悪い子なんです」と謙る親が圧倒的多数。

自虐ネタを使うのは構いませんが、子どもにも使ってしまいます。
更に謙遜ではなく「本当に我が子はダメだ」と思っている親もいます。

私は子ども達に授業をしていますが、保護者に
「○○君、最近、机の上の整理整頓ができるようになり成長しましたね」と伝えます。

しかし、親からは衝撃の言葉!

「そんなことないです」「いえいえ、家では散らかし放題なんですよ」
と、折角、褒めたのに無神経に子どもがいる目の前で否定。
酷い親だと「外面がいいだけなんですよ」と罵倒します。

■謙遜の美徳の悪

こうして99%の親が謙遜します。
「ありがとうございます。嬉しいです」なんて答える親は外国育ちだったりします。
そして「うぬぼれママ」「親馬鹿」と陰口叩かれたりします。

でも“謙遜の美徳”なんて子どもには通じません。

目の前で大好きな親から否定された傷は深く残ります。
やがて「自分には価値がない」という自己否定の思考回路が出来上がってしまいます。

文科省「高校生の心と体の健康に関する調査」自分自身をどう思うかについて

“「私は価値のある人間だと思う」と回答したのは、
日本36.1
%に対し、米国89.1%、中国87.7%、韓国75.1
%。
日本の子どもは自己肯定感が低い”

何故、こんな結果になってしまうのでしょうか?
謙遜の美徳のせいではないでしょうか?

どんなにできが悪くても、“美形”でなくても、太っていても、
「伸びしろがある」「印象深いいい顔している」「ぽっちゃりしていて癒し系」と褒めてやりましょう。
そして、子どもを産んだときの感動を思い出しましょう。

「あなたの存在だけで十分」「今日も元気に生きているだけ十分」ではありませんか?

「自分自身は価値がある」「自分が好き」でいられることは
困難を切り開いていくための大きな力、財産になります。
あなたの子どもを他人が折角、評価してくれているのに、
否定するなんて勿体ないことはしないでくださいね!

私が理想とするテキトー母さんは親馬鹿を通り越して、馬鹿親くらい針が振れています。
だからうまく子どもが育っています。

私の母も他人が「美津子ちゃん、お利口さんね」と褒めても
「いえいえ、我儘で困っているんです」と人前で罵倒しました。
今だからこそ「謙遜の美徳」だったことがわかりますが、
ずっと傷ついていました。
テキトー母さんは私の理想像、「妄想母さん」かもしれません。

 

一人でできる子が育つ「テキトー母さんのすすめ」(日本実業出版)
urx.nu/el3t

イラストⒸあべゆみこ

 

 

 

「テキトー母さんのすすめ」(日本実業出版)

urx.nu/el3t

イラストⒸあべゆみこ

立石 美津子
幼児教育専門家・作家・講演家
32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症・アレルギー児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『はずれ先生にあたった時に読む本』『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』等


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